SELプログラム「気持の伝え方」(1)
みなさん、こんにちは。今日のSEL(社会性と情動の学習)の活動では、「気持ちの伝え方」について、第1回目の学習を行いました。誰でも、感情のままに行動してしまい、後悔した経験があると思います。今回は、どんな状況でも冷静に考え、自分の意思や感情を適切に伝えるスキルを学びました。
まず、以下のような場面でどのように行動するかを考えてみました。
・今日の放課後は委員会の仕事があった。しかし、同じ委員の友だちは何も言わずに帰ってしまった。
・友だちから「財布を忘れたから、お昼ごはんを買うお金を貸してほしい」と言われ、500円を貸した。しかし、友だちはなかなかお金を返してくれない。
・あなた(部活動のキャプテン)は、副キャプテンに明日の練習内容についてSNSで相談のメッセージを送ったが、いつまでたっても返事がない。
こうした場面では、イライラしたり怒りを感じたりするのは自然なことです。しかし、その気持ちをそのまま相手にぶつけてしまったら、どうなるでしょうか?
このようなときこそ、落ち着いて「どうすればよいか」を考えて行動することが大切です。そこで今回は、「こころの信号機」という考え方を紹介しました。
怒りや不快な気持ちを感じるのは自然なことですが、感情をそのまま表現すると、相手を傷つけてしまうかもしれません。そうならないためには、どうすればよいのでしょうか?
まずは「落ち着く」ことが大切です。こころの信号機では「赤」の状態です。落ち着く方法として、深呼吸を3回行います。深呼吸をすると気持ちが落ち着き、さまざまなことを冷静に考えられるようになります。
次に、「何か仕方のない理由や事情があるかもしれない」と考えることが大切です。こころの信号機では「黄」の状態です。たとえば、(3)のようにSNSのメッセージに返事がない場合、わざと無視しているのではなく、相手が寝ていたり、お風呂に入っていたりして気づいていないだけかもしれません。このように「ひょっとしたら」「もしも」と考えることで、次の行動が変わってきます。
そして最後に、「どう行動するのがよいか」を考えます。こころの信号機では「青」の状態です。
活動の振り返りでは、ある生徒が次のように話してくれました。「気持ちを相手に直接ぶつけるのではなく、一度冷静に考えて、行動と気持ちを分けることが大切だと分かりました。気持ちをうまくコントロールできるようになって、相手に不快感を与えない伝え方をしていきたいです。」
このように、こころの信号機の考え方を理解し、今後の生活に活かしていこうとする前向きな気持ちが育まれました。 虹色MAX 心理担当職員
- 2025/10/21
- 虹色MAX