AM:My project PM:バッティングセンターへ行こう
午前の活動:「My project」午前中の活動は「My project」。これは、利用者さんたち一人ひとりが自分の課題を設定し、自己決定したテーマに取り組む時間です。自分で考え、自分で選び、自分で進める――まさに主体性を育むための大切な取り組みです。
今日も、部屋の中は静かな集中に包まれていました。ペンを走らせる音だけが聞こえるほどで、誰もが黙々と自分の課題に向き合っていました。ワークブックに取り組む人、学科試験の問題を解く人、調べ学習を進める人など、それぞれが自分の目標に向かって一歩ずつ進んでいました。
この「My project」の時間は、単なる学習の時間ではありません。自分で課題を設定することで、自己理解が深まり、達成感や自信にもつながります。また、他者と比べるのではなく、自分自身のペースで進めることができるため、安心して取り組めるのも大きな魅力です。
ある子は「今日はここまでできた!」と嬉しそうに報告してくれました。その表情には、達成感と誇らしさがにじんでいて、職員も思わず笑顔に。こうした積み重ねが、将来の自立や社会参加につながっていくのだと改めて感じました。
午後の活動:「バッティングセンターへ行こう」
午後は、みんなでバッティングセンターへ出かけました。屋外での活動は、気分転換にもなりますし、身体を動かすことで心もリフレッシュされます。今日のような活動には、療育的にも多くの意義があります。
まず、身体の協調性や運動能力の向上。バットを振る、ボールを目で追う、タイミングを合わせる――これらはすべて、身体の感覚統合を促す動きです。特にバッティングは、視覚・聴覚・触覚など複数の感覚を同時に使うため、感覚統合のトレーニングとしても非常に効果的です。
次に、挑戦する気持ちや自己肯定感の育成。初めての人も、何度か経験している人も、それぞれのレベルで挑戦していました。速い球に挑戦する姿も多く見られ、「当たらないかも…」という不安を乗り越えてバットを振る姿には、勇気と成長が感じられました。
そして、仲間とのコミュニケーションの促進。いい当たりが出ると「ナイス!」と声が飛び交い、自然と笑顔が広がります。こうしたポジティブな声かけは、自己肯定感を高めるだけでなく、仲間との信頼関係を築くきっかけにもなります。
ある子は、何球も空振りした後に、ようやく快音を響かせてボールを遠くまで飛ばしました。その瞬間、周囲から「すごい!」「やったね!」と歓声が上がり、本人も満面の笑み。その一打には、努力と挑戦のすべてが詰まっていました。
おわりに
今日の活動を通して、利用者さんたちは「自分で考えて行動する力」と「挑戦する勇気」を育んでいました。午前の静かな集中と、午後の活気ある挑戦――どちらも、彼らの成長に欠かせない大切な時間です。
これからも、利用者さんたちが自分らしく輝ける場を、一つひとつ丁寧に作っていきたいと思います。次回の活動も、どんな表情が見られるのか楽しみです。
今日も一日ありがとうございました。
虹色DAYS 井戸
- 2025/09/24
- 虹色DAYS