SELプログラム「自分の長所と短所を知ろう」(1)
皆さん、こんにちは今日の虹色MAXの活動は、SELプログラム「自分の長所と短所を知ろう」の1回目の活動を行いました。自分の長所と短所を知るためには、まず自分自身のことをよく知る必要があります。自己理解を深めるためには自分自身を振り返ったり身近な人から意見を聞いたりすることも大切ですが、心理検査を活用することもとても有効です。エゴグラムもそのためのツールの一つです。今日は実際にエゴグラムをやってみて、自分自身の性格や長所と短所について考えてみました。
エゴグラムを開発した人は、アメリカのJ・デュセイという心理学者です。彼は自我状態の一つ一つが心のエネルギーであると考えて、それを数量化することで、心の働きを捉えようとしました。
人は誰でも心の中に、親から影響を受けてきた部分である「P(親)」、大人に成長するにつれて現実適応してきた部分である「A(大人)」、子どものままの部分である「C(子ども)」といった三つの部分をもっています。それによって人格が形成されていると考えられました。
「P」とは「Parent」の略で、子どもの頃に見聞きした親の言動や態度などが心に残ってきた部分です。「P」の部分には、自分や他人への厳しさや理想の高さ、責任感、正義感などを表す父親的な親の面と、周囲に対する思いやりの気持ちや養育的な肯定的な態度を表す母親の二つの面があります。
「A」は「Adult」の略で、大人の部分です。人は成長する過程での様々な経験を通して、現実的で、客観的に物事を見る「大人」の目が育ってきます。
「C」は「Child」の略で、人が本来持っている子どもの部分を表します。「C」には、自然なありのままの感情を表現する態度や、自由な発想で新しいものを創造する力を表す自由な子どもの部分と周囲に合わせた態度や我慢強さを表す従順な子どもの二つの面があります。
今日は、エゴグラムの結果を参考にしながら自分の長所や短所について考えました。
まずエゴグラムの結果から導かれたグラフの一番高い部分と低い部分に注目してそれぞれのプラス面とマイナス面を見ながら自分自身にどの程度当てはまるのか、当てはまる部分をプリントに記入しました。結果をみながら、「結構当たっている」とか「以外に〇〇の部分が高かった」とか思い思いの感想を口にしていました。
ある生徒は、「自分はやっぱり、合理的なことや計画性が苦手であることがわかり、逆に甘え上手だったり明るく元気だったりしているのでとても自分のことがよくわかりました」と感想を書いていました。
エゴグラムは自分の性格を知るヒントになりますが、その日の気分によって結果が変わることもあります。また、エゴグラムは性格のよい、悪いということを判断するものではありません。エゴグラムを読み取ることによって、自分のどこをどのように変えていきたいのか、そのためにはどうすればよいのかをつかむことができます。次回は、自分のエゴグラムの結果から自分の短所を長所に変えていく方法について学んでいく予定です。今日も一日ありがとうございました。 虹色MAX 心理担当職員
- 2025/05/02
- 虹色MAX